仕舞「養老」

初夏に美濃国(岐阜県)本巣郡に霊水が湧き出るという報告があったので、雄略天皇の勅命を受けて勅使が下向します。一行が養老の滝のほとりに着くと、老人と若者の二人のきこりがやって来ます。勅使はこれこそ話に聞く養老の親子であろうと思って尋ねると、果たしてそうでした。老人は問われるままに養老の滝と名づけられたいわれを物語ります。次いで老人は勅使を滝壺に案内し、霊泉をほめ、他の霊水の例を挙げつつ、この薬の水の徳をたたえます。すべてを見聞した勅使が感涙を流し、この由を奏聞しようと都に帰ろうとすると、天から光がさし、花が降り、音楽が聞こえ、ただならぬ様子となります。

 

 

 

 

 

能 「鞍馬天狗」

春の鞍馬山、僧(ワキ)が大勢の稚児を連れて花見にやってくるが、その席に怪しい山伏(前ジテ)が上がりこんでくる。山伏の不作法な振る舞いに、僧は憤慨する能力(アイ)をなだめつつも、花見は延期として稚児たちとともに去ってしまう。山伏は人々の心の狭さを嘆くが、しかし稚児の一人である牛若丸(子方)だけはその場に残っており、山伏と親しく語り合う。牛若丸の境遇に同情した山伏は、ともに桜の名所を巡り廻り、最後に自身が鞍馬山の大天狗であることを明かして姿を消す。

翌日、約束通り鉢巻・薙刀を携えて牛若丸が待ち受けていると、各地の天狗たちを引き連れた大天狗が登場する。牛若丸の自分を想う心のいじらしさに感じ入った大天狗は、黄石公と張良の逸話を語り聞かせた後、兵法の奥義を牛若丸に相伝する。袖を取って別れを惜しむ牛若丸に、戦場での守護を約束して、大天狗は去る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
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